フォトダイビングは苦手かもしれない。
2023-10-19
いい写真
「すごい!大きいカメラ持ってて!いい写真撮られるんですね!」と一眼を買ってからよく言われるのですが、そのたびに いい写真は撮ってないなぁ… と思ってしまいます。
謙遜しているわけではなくて、"いい写真"を撮ろうと思っていないんです。
といってももちろん適当に撮ってるわけではありません。
正確には、一般のマクロ派ダイバーがこだわるようなきれいな背景やボケを組み込んだ写真を撮っていないので、100mmマクロを持って潜る人に期待される"いい写真"を撮れていないのです。
フォトダイビング
数年前にいわゆるフォトダイビングコースを予約して潜ったことがあります。
ガイドが狭い範囲でたくさんマクロネタを持っていて、ゲストに別々の被写体を案内し、ひたすら設定をこだわってこだわって気が済むまで撮りつくすという、よくあるフォトダイビングです。
ゲストはほぼ皆一眼を持っていて、中にはウミウシを渡されて10分は撮り続けるような方もいました。
初めて見る魚やウミウシをたくさん紹介されて、それはそれは楽しかったんですが、なんか違うぞという違和感がありました。
確かに楽しかった。けどどこか満足できていない。
後から思うに、楽しかったのは”初めて見た”部分だったんです。
恐らくカメラの設定をいじってきれいな写真を撮るために試行錯誤するところには自分はあまり興味がない。
実際、渡されたウミウシに数枚シャッターを切っては周りをふらふら泳いで何かいないか探し回ってました。
ガイドしにくかっただろうな~~~
体験型
学生の頃、大瀬崎でカエルアンコウか何かに列ができているのを見て同期が漏らしました。
「ああいうダイビングはしたくないよな」
当時は心底そう思ったのですが、カメラを買ってからは自分がそういうダイビングをする側になってしまったと思って、もやもやしていました。
ただ、フォトダイビングに疑問を持ったときに気づきました。
たぶん自分は魚を探して、その魚の生き様を見、それを記録に残すのが好きなんだと。
被写体は何でもいいから小さくてかわいい魚がきれいな場所にいたらいくらでも刺されるわけではない。
魚を一つの演出と捉え、自分の世界観を写真として表現することには興味がない。
きっと200本近くカメラを持たずに、ただひたすらレアな魚を探して潜っていたころと何も変わっていません。
自然下での魚の姿を探し生態を観察する体験型のダイビングが好みなんです。
まあ体験といっても「レアな魚に群がるダイバーを見つける」という体験かもしれませんが…笑
だってダイバーいすぎんねんもん。伊豆。
こないだなんかよだれたらしながらお座りしてヒレナガカサゴsp (オガサワラカサゴ) の列に並びましたよ。
ほなコンデジでええやん
違います。
狙える魚やシチュエーションの幅がぐっと広がり、チャンスも逃しにくくなります。
またセンサーサイズが大きく解像度が高いので、近づけないときに写真をクロップしても耐える確率が上がります。
僕が一眼を買って感動したのは、簡単に魚の目に光が宿ることでした。
いや、死んだ魚の目みたいな話はしてませんw
なんというか、適当に撮ってもピントが合っていれば目にハイライトが入るんです。
おめめきゅるきゅるになります。可愛すぎる…。
これだけで一眼を買った意味があるわね()
どんな写真が撮りたいか
生態写真です。
あくまで主役は魚。というか魚がきれいに撮れたら他は何でもいい。
そこに自己を表現する必要はないと思っています。
背景は何でもいい。汚い岩で埋め尽くされていていい。
ボケもなくていい。というかボケない方がいい。
その魚単体を一番美しくダイナミックに撮りたい。
目にピントが合うのは大前提。そこから良い姿勢で、ヒレが開いた瞬間を切り取りたい。
魚を際立たせるようなライティングで、本来の色や模様を写したい。
アプローチに全神経を集中し、タイミングを逃さない。
解像が正義なんです。ボケは悪。黙って息止めて絞って近づけ!!
クダゴンベ界隈1汚い背景な気がしますが、どことなく美しくないですか?
えー、お分かりかもしれませんが某ショップの洗脳を受けています。
僕以外にも発症している方が何人もいるのでそういう流行りものの病のようです。
ただ、見よう見まねでやってみてるのですが、めちゃくちゃ難しいです。練習あるのみですな。
といいつつも
そんなことをのうのうと垂れ流しておりましたが、意図せずきれいな背景で撮れちゃうこともあります。
そんなときはどうするの? ええ、自慢しますとも。
スゴーイ!きれいな写真が撮れた!!天才じゃない??フォトコン出せるかもー!!